ミタメガ健康研究所

”健・美・豊”を追求し、実践している健美法スペシャリストである管理人自らの体験をもとに、ダイエット、アンチエイジングなどに関する正しい健康情報をお伝えしていきます。

アンチエイジングな生活習慣への道(サプリメントアドバイザー資格を取る1)

「10週間であなたは若返る 」という本との出会いが、私がアンチエイジングな生活習慣を始めるきっかけとなったわけですが、実はこの本は専門的すぎて、当時の私には理解できないことがたくさん書いてありました。

各種ホルモンやアミノ酸、ビタミン、ミネラルなどの各種栄養素について、いろいろ書かれていましたが、当時の私の知識では、何度読み返してもあまり理解できませんでした。

HGHレベルアップにはHGH前駆物質であるアミノ酸、ビタミン、ミネラルを豊富に摂取すればいいことは理解できたのですが、それらの栄養素が普段の食事でどれだけ摂取できているのかが、まずわかりません。不足分はサプリメントで補う必要がありますが、摂取しすぎると過剰症で体調を崩すものもあります。どんな種類のサプリをどれだけ摂取すればいいのか?調べてもよくわからないのです。しかも、知り合いの医師や薬剤師に聞いてみたら、「サプリメントなんて意味がない!お金の無駄だからやめたほうがいい」と言います。

ちょうどこの少し前の時期から、健康食品がカプセルや錠剤という形状で販売できるようになり、サプリメントとかサプリという言葉が流行していました。しかも、このサプリメントはあくまでも食品なのですが、これを薬と間違える人もたくさんいて、サプリメント市場は結構混乱していたのです。

そこで当時の厚労省が「健康食品に含まれる成分機能や活用方法について、消費者に適切に情報を提供し、消費者が気軽に相談できる助言者(アドバイザリースタッフ)」いわゆるサプリメントアドバイザー資格制度の推進をはじめたのです。


「そうだ!この資格を取ればいいんだ!」と思い立ち、早速調べてみたところ、アドバイザリースタッフ制度に準拠して、厚労省に登録されたサプリメントアドバイザー資格は、当時は以下の4つでした。(現在は20種類以上)


・栄養情報担当者(NR):(独)国立健康栄養研究所
サプリメントアドバイザー:日本臨床栄養協会
・健康食品管理士:健康食品管理士協会
食品保健指導士:(社)日本健康・栄養食品協会

この中で、私は、一番難関と言われている「栄養情報担当者(NR)」を取ることにしました。アドバイザリースタッフ制度に準拠する資格は、あくまでも民間資格ですが、
国の機関である(独)国立健康栄養研究所の資格なら、「実質的に国家資格に近いのではないか」と思ったからです。

ところが、この資格は誰でも受験できるものではなかったのです。受験するには、国立健康・栄養研究所の指定した養成講座を修了する必要があります。

しかし、この養成講座を受講できるのは、
「管理栄養士、薬剤師、保健士、看護師、医師、歯科医師などの有資格者」
「大学、高等専門学校などにおいて栄養学、薬学、保険学、医学などの課程を修めて卒業した者」
という前提資格が必要だったのです。

私の専攻は、情報科学というIT系だったので、受講資格すらありません。ただ救いの道が残されていて、このような受講資格のない人は、所定の講座を修了して資格確認試験に合格すれば、その後5年間に限り受講資格が与えられました。

そこで、まずこの資格確認試験に合格することを目標としました。資格確認試験の範囲は「基礎栄養学」「応用栄養学」「人体の機能と構造・疾病の成り立ち」の3つです。
しかし、またこのテキストが分厚くて詳細で、正直なところはじめはチンプンカンプンでした。

管理栄養士試験の参考書や問題集も利用しながら、テキストを何度も繰り返して勉強していくことで、だんだん理解できるようになり、勉強がとても面白くなっていきました。今にして思えば、この時期はホント大学受験の頃よりも、真面目に勉強したような気がします(笑)

そして、この時に学んだ内容が後々にとても役立っています。例えば食事を食べた時、食べたものがどのようなメカニズムで体内に消化・吸収されるのかを知ったおかげで、
怪しいインチキな健康食品かどうか判断できるようになりました。

具体的には、タンパク質は複数のアミノ酸が結合した分子量の大きな物質です。そのままでは人体内には吸収されず、消化器においてアミノ酸(またはペプチド)までに分解されてから小腸から吸収されます。もし、何かの間違えでタンパク質の状態のまま体内に吸収されてしまうと、人体は異物(敵)が侵入したと判断し、攻撃を仕掛けるのです(抗原抗体反応)

まだ消化機能と免疫機能が未発達な赤ちゃんに離乳食を与えると、タンパク質のまま吸収されてしまう場合があり、そうなると、そのタンパク質に対するアレルギー反応が起こる恐れがあります。最近、たまごや小麦アレルギーがある子供が多いのはこの影響もあるでしょう。

ダイエットや美容に効果があるという宣伝で人気の酵素ドリンクですが、酵素の主成分はタンパク質です。つまり、酵素内のタンパク質はアミノ酸まで分解されてからしか吸収されないわけですね。ということは、酵素ドリンクを摂ることによって、体内酵素が増えたり節約できたりするわけがないのです。

サプリメント先進国のアメリカでも、酵素サプリメントは売っていますが、これは美容目的ではなく、消化を助ける胃薬として利用されています。なぜなら、アメリカでは胃薬は医師の処方箋がないと購入できず、しかも高額なので、その代わりとして消化酵素を含む酵素サプリメントを胃薬として使っているのです。

タンパク質に限らず、炭水化物(糖質)、脂質、ビタミン、ミネラルもそれぞれ固有の消化、吸収、代謝の仕組みがあります。なんでも一緒くたに体内に取り入れられるわけではないのです。

こうして各種栄養素の「消化、吸収機能」「体内動態」「作用機序」をしっかりと学んだ結果、テレビやメディアの広告に惑わされず、怪しいもの、いい加減ものを判別できるようになったのです。


次回へ続く・・・